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リリース|抑草効果を発揮! 島根県の田んぼに鳥型ロボット 「雷鳥1号(雑草抑制モデル)」を投入

抑草効果を発揮! 島根県の田んぼに鳥型ロボット
「雷鳥1号(雑草抑制モデル)」を投入

WORKROID農業 「雷鳥1号」の実証実験で、雑草抑制効果を確認

 株式会社テムザック(本店:京都市上京区、代表取締役社長:川久保 勇次、以下「テムザック」)は、WORKROID農業プロジェクトの一環として、「雷鳥1号(雑草抑制モデル)」による雑草抑制効果および性能を検証する実証実験を、島根県吉賀町で実施いたしました。本実証により、「雷鳥1号」が水を濁らせることで雑草の光合成を阻害し、雑草の生育を抑える手法として有効であることが確認されました。

協力いただいた島根県米農家N氏(左)、島根の田んぼで稼働する雷鳥1号の様子(右)

“WORKROID農業”とは、テムザックが2023年春から宮崎県延岡市で開始した、農業経験のない人でも取り組める、省力化農業プロジェクトです。長年培ってきたロボット技術を活かして、米粉用稲作に取り組んでいます。初年度は、農業ロボット「雷鳥シリーズ」を続々開発&投入し、労働時間を大幅に削減しながら、24aの圃場から800kg弱の米を収穫することに成功しました。

この度、異なる環境・地域・条件下でも、雷鳥1号の抑草効果があるかどうか、またロボット自体の性能を検証・分析する取り組みとして、島根県の米農家の協力を得て本実証の実施に至りました。雷鳥1号は、雑草生育阻害に一定の効果を確認できたと同時に、ロボットの構造や運用面における改善点も明らかになりました。これに基づき、対策を講じるとともに、圃場条件を変えて実証を行い、さらなるブラッシュアップを図ってまいります。

 

■実証実験概要

   投入日 / 回収日 2024年6月13日(木)/ 2024年6月28日(金)
実施期間 約2週間
場所 島根県吉賀町
圃場の条件 水稲栽培の圃場/6葉期/水深10cm程
内容 圃場/1400㎡に対し、計3台の雷鳥1号を投入し、

雑草抑制の効果及びロボット性能を検証

 

検証結果

◇協力者:島根県米農家N氏の見解:

総じて満足しています。今後は、国の方針でもある有機農業への貢献を期待したいです。

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雑草生育阻害:一定の効果あり

水面に浮く水草はありましたが、
田面から生える雑草は部分的にみられる程度で、
攪拌により一定の効果がありました。

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攪拌能力:問題なし

水深10㎝ほど、田面は代掻き後の
やわらかい層が残っている状態での投入。
問題なく攪拌していました。

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稲への影響:問題なし

6葉期前後の稲においては、雷鳥1号通過後に稲が倒れたままであることは無く、
時間経過とともに起き上がってきました。
また、外輪部、脚部による稲へのダメージが懸念されましたが、
2週間経過後も稲へのダメージはほぼみられませんでした。

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均一に攪拌:水位のムラが影響

水位にムラがあると均一に撹拌できていないところがありました。

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■雷鳥1号(雑草抑制モデル)について

稲の成長を妨げる雑草の抑制を目的とした自律移動ロボットです。底面に付いたヒレ状の脚を動かして水を濁らせ、雑草の光合成を妨げることで雑草の成長を抑制します。単純な動き(例:前進→右旋回→前進→左旋回)をランダムに行うようプログラミングしており、複数台を同時に稼働することで効率的に隅々まで撹拌することが可能です。

◇POINT

  • 複数のロボットを同時に動かす、群ロボット制御によって、田んぼ上のすべての面を撹拌できる
  • 太陽光発電のエネルギーで自律航行  *バッテリー搭載で曇りでも航行可能
  • 水田の規模の大小を問わず利用可能      *台数の増減で柔軟に対応できる
  • 小型・軽量の為、搬入出作業が容易

スペック

名称 α ランダム制御型(雑草抑制モデル)
サイズ 全長600mm×全幅380mm×全高250mm(フロート材を含む)
重量 約2kg
適用面積 一反につき約5台
電源/駆動電圧 5vバッテリ
操作方法 自律

■今後の展望
テムザックは、雑草抑制のみならず、稲作にかかわる各作業(耕起・播種・害獣対策・収穫等)のロボット化を進めており、2025年を目途に農業ロボット「雷鳥シリーズ」のラインアップを一通り完成させる予定です。また、収穫したコメは米粉にして「雷粉」の名称で流通させることで収益性を高める取り組みも行っています。条件不利地の耕作放棄地拡大の歯止めとなることを目指して、省力化を追求する米作りの実践、米粉の魅力発信と流通網の構築、そしてロボットを使った新たな「稲作サービス」の仕組みづくりに取り組んでまいります。

 

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